喫茶店というのは不思議なもので、客の数が短時間のうちに増減することがあります。 最初は、空いていたけれど、次第にお客さんが増えてくる。逆に、満員だったのだけれど、次 第に客が減少する。もちろん、お店によっても違いますが、その過程は、波のような干満を繰り 返すように見えるのです。 短時間しかいない場合、輪切りにされた印象だけが残ります。あそこは満員だった、あるいは 誰もいなかった、等々。逆に、一定の時間、座っていれば、増減の過程がわかるはず。 もっとも、長居すると困惑することもあります。最初は、他のお客さんがいないので広いテーブ ルに座ったものの、短時間で満員になってしまって、周囲から浮いてしまう。反対に、人が多く て隅に座ったものの、すぐに他の客は引き上げてしまい、広々とした店内でぽつんと座っている ように見えてしまう。 どこに座るか。その意味は、同じ空間にいる人間との諸関係によって規定され、時の経過に よって変化します。 カウンターに座る人が常連というわけではありません。満席に近いとき、やむをえずカウンターに 座ることもあるはずです。しかし、空いている時間帯に、他人から見れば、常連客と看做される かもしれないのです。
by aphorismes
| 2008-09-02 20:35
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本の中の気になる一節。下手の横好きで撮った写真。古いものに惹かれるのですが、ひょんなことから、このページをたち上げました。
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