日々の断想 Il faut laisser quelque chose au hasard.

呼吸する夜

元のサイトで完全版を読む
目が覚めて、がばっと起きだし、すこし散歩をしてみると、さわさわという、微かな木々の音などが、あちらこち らで聞こえてきたのです。強風により、傾いでいる木の大きな音とはかなり違った音でした。もし仮に朝の散 歩で印象的であるものが、鳥のさえずりだとすれば、夜の散歩のなかでは、きっとこの木の音が印象の中心 なのでしょう。そう考えてみると、こんどは逆に、さわさわという木の音が鳥のさえずりのようなものとして感じ られ、あれは、木々のうめき声なのだ、と妙にリアルに感じられてくるのでした。そんなことを考えながら、木 を見上げると、背後には小さな星の数々が瞬いておりました。こんな星をみたのは久しぶりでした。
もっと見る