呼吸する夜


目が覚めて、がばっと起きだし、すこし散歩をしてみると、さわさわという、微かな木々の音などが、あちらこち

らで聞こえてきたのです。強風により、傾いでいる木の大きな音とはかなり違った音でした。もし仮に朝の散

歩で印象的であるものが、鳥のさえずりだとすれば、夜の散歩のなかでは、きっとこの木の音が印象の中心

なのでしょう。そう考えてみると、こんどは逆に、さわさわという木の音が鳥のさえずりのようなものとして感じ

られ、あれは、木々のうめき声なのだ、と妙にリアルに感じられてくるのでした。そんなことを考えながら、木

を見上げると、背後には小さな星の数々が瞬いておりました。こんな星をみたのは久しぶりでした。
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by aphorismes | 2009-05-30 00:18
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