革靴


ある時期は熟読していたのだけれど、何かのきっかけでぱたりと読むのをやめてしまった本。

そんな本が書類の影に隠れていたのに気がつきました。ここにあったのかと呟くだけで、日常

の雑事に向うこともできたのですが、どういうわけか、その本に再び目を通すことになりました。

その本を読みなおしていると、様々なところに書き込みがしてあります。赤と黒で引かれた下

線や書き込まれた文字の数々。下線の引かれた部分を読んで、確かにそうだったと記憶が蘇

ることもあれば、そうだったのかと再発見することもありました。もともと白と黒だけのそっけな

い本でした。様々な色で見やすく構成された本と比べれば見劣りするかもしれません。しかし、

書き込みをしたことで、自分に馴染んでいるような気がするのです。実は、その本には新しい

ヴァージョンがあり、内容的にはそちらの方がよいだろうと思うのですが、なかなか、そちらに

移ることができません。何故か新しい革靴と履き慣れた革靴のことを考えてしまいます。
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by aphorismes | 2009-02-11 21:44
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