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言葉、表情、絵文字


メールによるやりとりが時にトラブルを引き起こす、とはよくいわれたことでした。メールでは表

情や声の調子がわからないので、些細なことが誤解を生んでしまう等々。


他方、身振りや表情によって、驚きや楽しさなどの気分を表せないメールを補うかのように、

若者たちはメールで絵文字を用いています。


顔の表情や声の調子は、言葉による会話の枠となって、大まかな方向付けをします。メール

にはそれらが欠けており、言葉以外の欠落を埋めるのが絵文字や顔文字だ、ということになる

のでしょうか。しかし、今日、絵文字の世界は、表情の貧弱な代用品というよりも、独自のも

のに発展しているように思われます。


言葉による会話を枠づけるものとして、対面的な状況では表情や声の調子が、メールでは、

絵文字などが考えられます。とはいえ、両者はかなり違うような気がします。表情や声の調子

の場合、それらの全てを常に意図的にコントロールすることは困難だと思うのです。他方、絵文

字を用いる場合、全く意図しない絵文字が相手に読み取られることは考えにくいのではないで

しょうか。
by aphorismes | 2009-01-07 00:06
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