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鳥の楽園


ある建物の屋根の端で小鳥たちが一列に整列していました。

とても微笑ましい風景に思われました。

それから数時間後のこと。

舞台はある並木道。


私が歩いていると、どこからともなく、鳥の鳴き声が。


頭上を見上げると、数え切れないほどの鳥、鳥、鳥。


道路の両脇にある樹木の枝や電線にとまっている鳥、樹木の間を飛び交う鳥。並木道の木や

電線は、鳥の大群に占拠されたかのようでした。しばらく、私はあっけにとられてしまいました。


すごかったのは、鳥の鳴き声。並木通りの周辺には、鳥の声が絶え間なくなり響き、かなりの音

量になっていました。数えたわけではありませんが、少なく見積もっても100羽は軽く超えると

思われます(見た瞬間は数百という数字が思い浮かびました)。一羽一羽は小さな鳥であって

も、この数になるとすごい迫力なのでした。


ずっと昔にみたヒッチコックの『鳥』という映画が思い出されます。もっとも、この並木道にいる鳥

は、人間を襲うわけではないようです。気をつけることといえば、歩く時に服が汚れないようにす

ることでしょう。近くに住んでいる方に聞けば、別の苦労話が聞けるかもしれません。


山に住んでいるはずの動物が住宅地に出没して騒ぎになることが時々あります。この付近の鳥

の大群に関し、昔、そうした騒ぎがあったのか、寡聞にして私は知りません。とりあえず、現在で

は、付近の人にとって日常的な出来事になっているようでした。


森にいけば木があるのに、ある季節になると、わざわざお店の立ち並ぶ並木道に鳥の大群がや

ってくる。そこにはどんな理由があるのだろう。動物側の事情や人間側の事情が絡み合ってい

るのだろうか。そんな疑問を抱きました。頭では動物と人間の共生にかかわる問題だと整理で

きるのですが、それにしても、鳥の大群の圧倒的な迫力には驚くばかりなのでした。
by aphorismes | 2007-09-05 22:36
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